香十

japaneseenglish
作法や仏事

古代インドに生まれた仏教が東へと伝わり、
後に百済の国から日本へと伝えられたのは6世紀半ばです。
仏教の教えの経典や仏像、祈りの一式の中にあった「香」は
香木を刻み焚くことでその芳香が現世の汚れを清め、
仏へ祈りを届けるものとして伝わりました。
そして現代までの長い年月、「香」は祈りの香として、また
生活や精神文化の香として発展をしてきました。

ご葬儀の時

【香典のいわれ】
亡くなった人のご仏前、ご霊前にお供えするものを香典(こうでん)と言います。本来は香を薫じて供えるという意味ですが、現在では一般的にお金を包むようになりました。香典はいつ持参しても良いのですが、まずは通夜で、通夜に出席しないときは、告別式に持参します。香典袋は喪のふくさに包んで持参します。香典の本来の意味からも、香りの良いお線香も一緒にお供えすると、より心をお伝えする事が出来ます。

【年賀欠礼(喪中はがき)が届いたら?】
年末に年賀欠礼のはがきが届き、初めて訃報を知ったとき、どのようにすればよいのでしょうか。お悔やみとお祈りの気持ちを込めて良い香りのお線香をお贈りすれば、哀悼の意がさらに深く伝わることでしょう。これを喪中お見舞いともいいます。

お盆の時

【お盆とは?】
お盆とは、ご先祖の霊があの世から帰り、家族と一緒にひととき(三夜)を過ごし、また帰るという日本古来の信仰にと仏教の考えがひとつとなり、日本中で行われる夏の行事で、私たちが今元気でいる事をご先祖に感謝する美しい風景です。日本中の多くは8月にお盆を行いますが、東京では7月に行ったり、旧暦に基づいて「旧盆」を行う地方もあります。墓前と仏壇はきれいに拭き清め、花やお供物とともに、ご先祖への感謝と祈りの心にふさわしい気品高いお線香をお供えください。

お彼岸の時

【お彼岸とは?】
お盆と同じく、仏教の教えと日本古来のご先祖を敬う心がひとつとなり、千年以上も行われてきた行事です。3月と9月の年2回、春分の日と秋分の日をお彼岸の中日といいます。太陽が真西に沈む日で、仏となったご先祖のいる西方浄土と一直線に結ばれます。お彼岸にはまずお墓参りを、そして香りの良いお線香とお花をお供えします。

ご供養の時

【お香をお供えするのは?】
心をかたちにして祈りを届けるために仏様にお供えします。お線香の煙は仏様と私たちを結び、祈りを届け、心の中で仏様とお話します。お焼香も同じです。

【お線香は何本?お焼香は何回?】
実は宗派によって異なります。三本が多いようですが、一本もあります。お焼香も3回が一般の様ですが、1回という事もあります。元々定めはないのですが、長い歴史の中でそれぞれの形が定まってきたものです。

慶事の時

【結納のときに】
古来、香は慶事のお祝いの場に大切な役割で登場してきました。平安王朝の「源氏物語」にも、光源氏の姫が成人式を迎え、皇太子妃になるという慶事に、まずお祝いの香(薫物・たきもの)を用意する物語が詳しく描かれています。現代でも婚礼の折に婚家の仏壇に慶事のお線香をお供えし、家族の一員になるご挨拶をするという風習が、日本の心の文化として受け継がれています。
(地域によって異なります)